若い世代 young generation 2005 10 20

 今の若者にある問題点と言えば、
フリーターにニート、そして独身者の増加でしょうか。
 こうした問題の原点は、「親ばか」にあると考えています。
たとえば、今の大学生の生活にも、問題があるでしょう。
 私が大学生の頃は、大学生の下宿と言えば、
四畳半に共同トイレ、そして銭湯が、一般的でした。
 暑い日に汗をかいたので、銭湯に行って、さっぱりしても、
下宿まで帰ってくるうちに、大汗をかいてしまいます。
 冬は冬で、火事になる恐れがあるので、
個室には、ストーブは、禁止でした。
 だから、誰もが、早く就職して、快適な生活を手に入れたいと考えたものでした。
4年も、大学生活があるなんて、長すぎると思ったものでした。
そういうわけで、働き口があれば、どんな仕事でも有り難いという雰囲気でした。
 今の大学生は、ワンルームマンションに「下宿」しています。
こんな生活をしていれば、快適な生活を手放したくないでしょう。
「気に入った仕事があれば働くが、そうでなければ嫌だ」という気持ちは、
当然、出てくるでしょう。
 とりあえず、決断を先送りにして、
大学院に進学したり、あるいは留学したりする気持ちも、よくわかります。
 また、就職しても、今度は、生活水準を落としたくないから、
わざわざ、結婚したくないという気持ちも出てくるでしょう。
「独身時代ならば、ブランドものを買えたのに、
結婚したら、地元のスーパーで買い物をすることになる。
そんな生活、嫌だ」という気持ちも出てくるでしょう。
 こうした若者の病は、「親ばか」と「現代文明」が作り出したものです。
子供の時や若者の時に、贅沢を覚えてしまうと、
その後の人生、うまく行くはずがありません。
若者には、同情します。若者には、何の罪もないと思います。

本当の豊かさとは true affluence 2005 3 16
 豊かさには、「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」があります。
もちろん、どちらか一方を否定するものではなく、
両者とも、バランスよく存在すべきです。
 しかし、現代文明は、あまりにも「物質的な豊かさ」に偏りすぎています。
特に、今の子供や若者は、豊かさには、
「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」の両面があると理解してなく、
「物質的な豊かさが、すべてだ」と思っている雰囲気すらあります。
 これは、現代文明が作り出した「精神的な病」だと思います。
「物質的な豊かさ」が持つ魔力に、すっかり取り憑かれてしまっていると言えます。
 共産主義体制の崩壊で、唯物主義的な考え方も崩壊したと思っていたら、
いつの間にか、こうした唯物主義的な考え方が、再び甦り、
今の日本に広がっているのです。
 つまり、「物質的な豊かさが、すべてだ」という唯物主義的な考え方が、
大きくなりつつあるのです。
 しかも、問題なのは、生まれてくる子供が、次から次へと、
こうした「精神的な病」に染まってしまうということです。
この悪循環は、どこかで、何とか断ち切らないと、大変なことになってしまいます。
 かつて、日本は、そして日本人は、
極めて精神性の高い国、あるいは極めて精神性の高い民族として、
諸外国に紹介されていた時もあるのです。
(唯物)
ただ物質のみが、真の存在であるとして、これを重視すること(広辞苑)。

豊かさとは true affluence 2004 6 15
 子供にとって、物質的な豊かさは、毒となります。
大人は、なぜ豊かなのか、理解できますが、
子供には、それが理解できません。
子供は、豊かであることが当然と考えるのです。
 ここに不幸があるのです。
子供時代は、豊かで贅沢だったでしょうが、
それは、親の財産によって、豊かで贅沢な生活だったのです。
 こうした子供が大人になると、どうなるか。
こうした子供でも大人になれば、
今度は、自分の財産によって生活をしていかなければなりません。
そうすると、子供時代に比べて、
生活が苦しい、あるいは貧乏になったと感じるのです。
 このように、子供時代に、贅沢を覚えてしまうことは、
子供にとって不幸なことです。
 最近は、リストラや給料カットで生活が苦しくなったため、
少子化が進行していると考える人もいるでしょう。
 確かに、そのとおりかもしれない。
しかし、本質的な問題があると思います。
 私の父親は、よく言います。
昔は、日本が貧かったので、食べ物がなくて困ったものだ。
毎日、食べ物のことを心配していた。
 私の父親は、7人兄弟です。
7人が協力して、厳しい時代を生き抜いてきたのです。
 この時代は、物質的には貧しかったでしょうが、
精神的には豊かだったのです。


































トップページへ戻る

News Idea Factory へ戻る